経審AIナビ

「なんでも経審Plus」がバージョンアップ。経営状況分析の申請、ちゃんと使いこなせていますか?

経営状況分析(Y点)の申請に使える無料ソフト「なんでも経審Plus」が、2026年3月23日にバージョンアップされました。
CIICこと一般財団法人 建設業情報管理センター(登録経営状況分析機関 登録番号1)が提供しているこのツール、まだ旧バージョンを使っている会社も多いようなので、今日はあらためてこのソフトの位置づけと、経審の流れをおさらいしておきましょう。

そもそも「なんでも経審Plus」って何をするソフト?

建設業の経審(経営事項審査)を受けるには、まず「経営状況分析」を登録機関に申請して、Y点という点数を出してもらう必要があります。
Y点は経審の総合評点P点を構成する要素のひとつで、財務内容の良し悪しを数値化したものです。
「なんでも経審Plus」は、その申請書類や財務諸表の作成を補助するためにCIICが無償提供しているソフトウェアです。

Y点が経審全体に与える影響は決して小さくありません。
P点の計算式は「P=0.25×X1+0.15×X2+0.20×Y+0.25×Z+0.15×W」と定められており、Yの係数は0.20。
たとえば完工高がそれほど高くなく、X1点が700点台の中堅会社であっても、Y点が800点を超えれば全体の底上げに確実に貢献します。
Y点を軽く見ている社長さんは、ここで一度見直してみてください。

バージョンアップで何が変わったのか

CIICの公式サイト(https://www.ciic.or.jp/keisin/)では、バージョンアップの詳細な差分が随時公開されています。
一般的にソフトのアップデートでは、様式の改訂対応や計算ロジックの修正、入力補助機能の改善などが行われることが多く、古いバージョンで作成したデータをそのまま提出すると、受付でエラーになるケースもあります。
面倒でも最新版への更新は必ず行ってください。

実務の現場でよくあるのが、「昨年使ったデータをそのまま流用して申請しようとしたら、ソフト自体が古くて読み込めなかった」というパターンです。
特に決算期明けに慌てて申請する会社ほどこういったミスが起きやすい。
余裕を持って、決算後1か月以内にはソフトの更新確認をする習慣をつけておくといいでしょう。

経営状況分析の申請、手続きの流れ

経営状況分析の申請は、決算日から原則として4か月以内に行う必要があります。
3月決算の会社であれば7月末が目安になりますが、実際には経審の申請時期から逆算して動かないと間に合わないケースが出てきます。
都道府県の経審窓口は混み合う時期があるため、少なくとも決算日から2か月以内には動き始めるのが現実的なラインです。

手続きの大まかな流れとしては、まず最新版の「なんでも経審Plus」をCIICのサイトからダウンロードしてインストールします。
次に決算書をもとに財務諸表を入力し、申請書を作成。
CIIC電子申請(マイページ)からオンラインで提出するか、郵送で送付するかを選択します。
申請手数料は業種数や売上規模によって変わるため、CIICの料金プランページで事前に確認しておくことをお勧めします。
分析結果はe結果通知サービスを使えばメールで受け取ることもでき、コンビニプリントにも対応しています。

Y点を少しでも上げるために、財務で意識すること

Y点を構成する指標は、純支払利息比率・負債回転期間・総資本売上総利益率・売上高経常利益率・自己資本対固定資産比率・自己資本比率・営業キャッシュフロー・利益剰余金の8つです。
このうち特に効果が出やすいのが自己資本比率と利益剰余金で、内部留保をコツコツ積み上げてきた会社は決算をまたぐごとにY点が自然に改善していきます。

あなたの会社の経審の伸びしろ、気になりますか?

3分の診断で、AIがあなたの会社に合う加点施策を優先順位つきで提案します。メール登録は任意、画面で結果が見られます。

無料で経審診断を試す →

逆に、役員借入金が多い会社は注意が必要です。
役員からの借入は負債として計上されるため、自己資本比率を押し下げる要因になります。
決算直前に役員借入を資本に振り替える(DES:デット・エクイティ・スワップ)対策を検討する会社もありますが、税務上の影響を伴うため、必ず税理士と連携して判断してください。
経審のためだけを考えた動きが、税務面で思わぬコストを生むことがあります。

「CIIC分析パック」や電子申請との組み合わせ方

CIICではソフト単体のほか、「CIIC分析パック」という申請支援のパッケージも用意しています。
また、CIIC電子申請(マイページ)を活用すれば、申請書の提出から結果受け取りまでをオンラインで完結できます。
申請書類の郵送ミスや紛失リスクを減らせるうえ、進捗状況をWebで確認できる点は実務上かなり助かります。
紙の郵送申請にこだわっている会社は、一度オンライン申請に切り替えることを検討してみてください。

よくある質問(Q&A)

Q1. 「なんでも経審Plus」は有料ですか?
CIICが提供する無料のソフトウェアです。
ただし、経営状況分析の申請自体には手数料がかかります。
手数料の金額はCIIC公式サイト(https://www.ciic.or.jp/analysis/plan/)で確認してください。
Q2. バージョンアップ前のデータは引き継げますか?
バージョンによって互換性が異なる場合があります。
旧バージョンで作成したデータを最新版に移行できるかどうかは、CIICのサポート窓口(9時〜17時、土日祝除く)に確認するのが確実です。
Q3. 経営状況分析の結果が出るまでどのくらいかかりますか?
申請方法や時期によって異なりますが、電子申請の場合は数日〜1週間程度が目安です。
繁忙期(5月〜7月)は処理に時間がかかることがあるため、余裕のあるスケジュールで動くことをお勧めします。
Q4. Y点が低いと入札に影響しますか?
Y点はP点の20%を占めるため、低ければ総合評点が下がり、入札参加資格の等級に影響します。
たとえばY点が600点台の会社と800点台の会社では、同じX1・Z・W点でもP点に30〜40点程度の差が出ることがあります。
地方自治体の入札等級の境界線に近い会社は特に注意してください。
詳細は担当の行政書士にご確認ください。
Q5. 決算変更届の提出を忘れると経審に影響しますか?
影響します。
よくあるのが決算変更届の出し忘れで、これを提出していないと経審の申請自体が受理されないケースがあります。
決算後4か月以内の提出が原則なので、税務申告の時期と合わせてスケジュールを管理してください。

この記事は情報提供を目的としており、手続きの代行や法的助言を行うものではありません。
最新の情報は各行政機関の公式サイトでご確認ください。

関連記事

全建の技術研究発表会、論文を出すと何がいい?経審への影響は?2026/4/10JV(共同企業体)で公共工事を受注できる?参加要件と実際の流れ2026/4/10建設業法の令和改正、うちの会社は対応できてる?2026/4/10担い手3法とは?建設業者が知っておくべき法改正の影響2026/4/10建設キャリアアップシステム、うちの職人も登録すべき?2026/4/10
すべての記事を見る →

3分で経審の伸びしろを可視化

5問の診断で、あなたの会社に合う加点施策をAIが優先順位つきで提案します。 診断自体に登録は不要です。

無料で経審診断を試す(3分)

会社名・担当者氏名・電話番号は取得しません

または