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建設特定技能受入計画って、うちでも使える?外国人材受入れの基本を解説

人手不足が続く建設業界で、外国人材の活用を検討している会社が増えていますよね。
国土交通省が進める「建設特定技能受入計画」は、特定技能外国人を適正に受け入れるための制度です。
ただし、誰でも受け入れられるわけではなく、建設業許可を持っている会社であることが前提になります。

この記事では、建設特定技能受入計画の仕組みと、受入れを検討する際に押さえておきたいポイントを解説します。
「うちの会社でも外国人を雇えるのか」「どんな手続きが必要なのか」と気になっている社長さん、経理担当の方はぜひ参考にしてください。

建設特定技能受入計画とは?

建設特定技能受入計画は、建設業で特定技能外国人を受け入れる際に、国土交通省に提出する計画のことです。
建設業は他の業種と違い、現場が移動したり、元請・下請の関係が複雑だったりするため、外国人材を適正に雇用・管理するための独自のルールが設けられています。

この計画を国交省に認定してもらわないと、特定技能外国人を建設現場で働かせることができません。
言い換えれば、この計画が「外国人を雇ってもいいですよ」という許可証のようなものになるわけです。

特定技能制度そのものは法務省が所管していますが、建設分野については国交省が追加で管理しているため、二重のチェック体制になっています。
この点が他業種と大きく異なるところです。

どんな会社が対象になる?

建設特定技能受入計画を提出できるのは、建設業許可を持っている会社です。
許可がない会社は、そもそもこの制度を使えません。
また、許可があっても、過去に建設業法違反で処分を受けたことがある場合は、認定が下りない可能性があります。

さらに、特定技能外国人を受け入れる場合、日本人と同等以上の報酬を支払うことが義務付けられています。
「安く雇える」という考えで受入れを検討すると、後でトラブルになります。
実際、現場では「外国人だから給料を抑えられると思ったのに、結局日本人と同じ水準で払わないといけなかった」というケースが多いです。

対象となる職種は、型枠施工、左官、コンクリート圧送、トンネル推進工など、建設業の主要な18業種です。
自社の業種が対象かどうかは、国交省の公式サイトで確認できます。

受入計画の申請から認定までの流れ

まず、建設キャリアアップシステム(CCUS)に事業者登録を済ませる必要があります。
CCUSは建設技能者の資格や現場経験を登録・蓄積するシステムで、特定技能外国人もこのシステムに登録することが義務付けられています。

次に、国交省が指定する建設業者団体(例えば全国建設業協会など)の会員になります。
この会員資格がないと、受入計画の認定申請ができません。
会費は団体によって異なりますが、年間数万円程度が相場です。

その後、受入計画を作成し、国交省の地方整備局(関東なら関東地方整備局)に提出します。
計画には、受入れ予定人数、雇用条件、外国人の生活支援体制などを記載します。
審査には通常1〜2か月かかります。

認定が下りたら、外国人材を雇用し、CCUSに登録します。
この登録がないと、現場に入場させることができません。
現場監督や元請会社も、CCUSの登録を確認してから受け入れる流れになっています。

関東地方整備局の公式サイト(https://www.ktr.mlit.go.jp/kensan/)では、最新の手続き情報や申請様式が公開されています。

受入れ後の義務と注意点

受入計画が認定されたら終わりではありません。
受入れ後も、定期的に国交省へ報告する義務があります。
具体的には、四半期ごとに外国人の就労状況や賃金支払い状況を報告しなければなりません。
報告を怠ると、認定が取り消される可能性があります。

また、特定技能外国人は「転職が可能」という点も押さえておいてください。
技能実習とは違い、本人が希望すれば別の会社に移ることができます。
せっかく育てた人材が辞めてしまうリスクもあるため、労働環境や待遇面での配慮が欠かせません。

現場では、日本語でのコミュニケーションが取れるかどうかが大きなポイントになります。
特定技能1号の場合、日本語能力試験N4レベル(日常会話がある程度できる程度)が求められますが、専門用語や現場特有の指示が伝わらないケースもあります。
事前に日本語研修を実施するなど、受入れ体制を整えておくことが重要です。

外国人材受入れにかかる費用

外国人材を受け入れる際には、採用費用、登録支援機関への委託費用、CCUSへの登録費用など、さまざまなコストが発生します。
登録支援機関に委託する場合、月額2〜3万円程度が相場です。
自社で登録支援を行う場合は、この費用は不要ですが、代わりに社内で支援体制を整える必要があります。

また、外国人向けの住居を用意する場合、敷金・礼金や家具・家電の購入費も考慮しなければなりません。
現場では「思ったよりコストがかかった」という声をよく聞きます。
事前に予算をしっかり確保しておくことが大切です。

補助金については、国交省の公式サイトに「要確認」と記載されているため、最新情報を直接問い合わせることをおすすめします。
自治体によっては、外国人材の受入れに対する独自の補助制度を設けているケースもあります。

Q&A:よくある質問

Q1. 建設業許可がないと、特定技能外国人は雇えないのですか?

はい、建設分野で特定技能外国人を雇用する場合、建設業許可が必須です。
許可がない場合は、まず許可取得を進める必要があります。

Q2. 受入計画の認定にどれくらい時間がかかりますか?

通常、申請から認定まで1〜2か月程度かかります。
書類に不備があると、さらに時間がかかる場合もあるため、余裕を持って準備してください。

Q3. 外国人材を雇った後、すぐに現場に入れますか?

いいえ、CCUSへの登録が完了するまで現場には入れません。
また、安全教育や現場ルールの説明も必要です。
雇用後すぐに戦力になると考えるのは避けたほうがよいでしょう。

Q4. 特定技能外国人の給料は、日本人より安くてもいいですか?

いいえ、日本人と同等以上の報酬を支払うことが法律で義務付けられています。
「外国人だから安く雇える」という考えは通用しません。

Q5. 受入計画の認定を受けた後、報告義務はありますか?

はい、四半期ごとに外国人の就労状況や賃金支払い状況を国交省に報告する義務があります。
報告を怠ると、認定が取り消される可能性があります。

まとめ

建設特定技能受入計画は、建設業で外国人材を適正に受け入れるための重要な制度です。
建設業許可を持っている会社であれば申請できますが、CCUSへの登録や業界団体への加入など、いくつかの条件をクリアする必要があります。

受入れ後も、定期的な報告義務や日本人と同等以上の待遇を守ることが求められます。
外国人材の活用は、人手不足の解消につながる一方で、受入れ体制の整備やコストもかかります。
自社の状況をよく見極めた上で、検討を進めてください。

最新の情報や申請方法については、関東地方整備局の公式サイト(https://www.ktr.mlit.go.jp/kensan/)で確認できます。
不明な点があれば、地方整備局の窓口に問い合わせることをおすすめします。

この記事は情報提供を目的としており、手続きの代行や法的助言を行うものではありません。
最新の情報は各行政機関の公式サイトでご確認ください。

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