「うちの会社、技術者の育成にはかなり力を入れているんだけど、それって外から評価されないのかな?」そう思ったことはありませんか。
実は国土交通省が実施している「建設人材育成優良企業表彰」という制度があります。
この表彰を受けると、入札で加点されたり、経審(経営事項審査)のW点で評価されたり、具体的なメリットがあるんです。
今回は、この表彰制度の中身と、どうすれば受けられるのかを詳しく見ていきましょう。
建設人材育成優良企業表彰とは?
建設人材育成優良企業表彰は、建設業における人材育成に優れた取り組みをしている企業を国土交通省が表彰する制度です。
若手技術者の育成、女性技術者の活躍推進、外国人材の受入れ体制など、さまざまな観点から評価されます。
表彰を受けた企業は、国土交通省のホームページで公表されるだけでなく、公共工事の総合評価方式における加点や、経審のW点(社会性等)での評価対象になります。
つまり、人材育成への投資が、入札参加や経審の点数アップという形で返ってくるわけですね。
関東地方整備局の建設産業ページ(https://www.ktr.mlit.go.jp/kensan/)でも、この表彰制度に関する情報が随時更新されています。
表彰を受けるとどんなメリットがあるの?
では、具体的にどんなメリットがあるのか見ていきます。
まず一番大きいのは、公共工事の入札で加点されることです。
総合評価方式の入札では、価格だけでなく企業の技術力や社会性も評価されますよね。
人材育成優良企業として表彰されると、この評価項目で加点を受けられます。
次に、経審のW点(社会性等)での評価です。
経審では、建設業の営業継続の状況、防災協定の締結、法令遵守の状況などが評価されますが、人材育成の取り組みもここに含まれます。
表彰を受けていると、W点が上がるため、総合評定値(P点)の底上げにもつながるんです。
さらに、企業のブランディングにも効果があります。
「国土交通省から表彰された会社」というのは、採用活動でも大きな武器になりますし、元請けや施主からの信頼も高まります。
現場では、「あの会社は人材育成に力を入れているから、若手も育っている」という評価を受けることが多いですね。
どんな企業が表彰されるの?
表彰の対象になるのは、建設業の許可を受けている企業です。
ただし、ただ許可を持っているだけではダメで、実際に人材育成の取り組みを継続的に行っていることが求められます。
評価されるポイントとしては、次のようなものがあります。
若手技術者の教育プログラムを体系的に実施している、女性技術者が働きやすい環境を整備している、外国人材の受入れと育成に取り組んでいる、技能労働者のキャリアアップを支援している、などです。
よくあるのが、「うちは小さい会社だから無理だろう」と最初から諦めてしまうケースですが、規模の大小は関係ありません。
むしろ、中小企業ならではの工夫や、地域に根ざした取り組みが評価されることもあるんです。
表彰を受けるための手続きと流れ
では、実際に表彰を受けるにはどうすればいいのでしょうか。
まず、国土交通省や各地方整備局が公募を行います。
関東地方整備局の場合、建設産業のページで公募情報が掲載されますので、定期的にチェックしてみてください。
公募が始まったら、申請書類を準備します。
申請書には、会社の概要、人材育成の取り組み内容、実績、今後の計画などを記載します。
ここで重要なのは、数字で示すことです。
「研修を実施している」だけでなく、「年間10回、延べ80人が参加」のように具体的に書くと説得力が増します。
書類審査を通過すると、場合によってはヒアリングや現地調査が行われることもあります。
ここでは、書類に書いた内容が本当に実施されているか、現場でどう活かされているかが見られます。
日頃から記録を残しておくと、このときに役立ちますね。
審査の結果、表彰が決まると、表彰式が行われます。
表彰状と記念品が授与され、その後、国土交通省のホームページで公表されます。
この公表が、入札や経審での評価につながるわけです。
申請前に準備しておくべきこと
表彰を受けるためには、日頃からの取り組みが何より大切です。
いきなり申請しようと思っても、実績がなければ評価されませんからね。
まずは、社内で人材育成の計画を立てましょう。