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経審の「労務費に関する基準」って何?CIICの勉強会で学べること

経審で評価される「労務費」、正しく申告できていますか?

経審(経営事項審査)を受けているなら、「労務費に関する基準」という言葉を聞いたことがあるはずです。
これ、実は完成工事原価報告書を作る上で重要なルールなんですよね。
一般財団法人 建設業情報管理センター(CIIC)が開催するユーザー勉強会では、この基準について詳しく解説してくれます。

建設業の決算では、完成工事原価の内訳として「材料費」「労務費」「外注費」「経費」を分けて記載する必要があります。
このうち労務費の計上基準が曖昧だと、経審の点数に影響が出る可能性があるんです。
国土交通省が定める「労務費に関する基準」は、どこまでを労務費として計上できるかを明確にしたもの。
勉強会では、実務でよくある疑問点を具体例を交えて説明してもらえます。

ちなみに、CIICは登録経営状況分析機関として、経審のY点(経営状況評価)を算出する機関です。
多くの建設会社がCIICで分析申請をしているので、ここが開催する勉強会は実務的な内容が充実しているんですよ。

労務費の計上ルール、どこまで知っていますか?

「うちの会社、労務費の計上が正しいか自信がない」という声をよく聞きます。
実際、現場では次のような悩みが多いんです。

  • 自社施工と外注の境界線がはっきりしない
  • 社会保険料や福利厚生費をどこまで労務費に含めるか分からない
  • 完成工事原価報告書の様式4号の記載方法が理解できていない

これらの疑問を解決しないまま決算を迎えると、税理士さんとの間で認識のずれが生じることもあります。
結果として、経審申請のタイミングで書類の不備が発覚し、やり直しになるケースも少なくありません。

国土交通省の「労務費に関する基準」(告示第293号)では、労務費として計上できる範囲が具体的に示されています。
たとえば、直接作業に従事する技術者・技能者の賃金は労務費ですが、現場管理に専従する人の人件費は「現場管理費」として経費に計上するのが原則。
このあたりの線引きが曖昧だと、完成工事原価の構成比が実態と合わなくなってしまうんです。

CIICユーザー勉強会で何が学べるのか

この勉強会は、CIICで経営状況分析を申請している企業向けに開催されるものです。
参加対象は建設業者全般で、経理担当者や経審実務に携わる人が主な受講者になります。
講師はCIICの分析担当者が務めるので、実際の審査現場で見られる事例をもとに説明してもらえるのが特徴ですね。

勉強会の内容は主に次のようなテーマで構成されます。
まず、「労務費に関する基準」の条文を一つずつ読み解きながら、どの費用が労務費に該当するかを確認していきます。
次に、完成工事原価報告書(様式第4号)の記載方法を実例で解説。
さらに、よくある誤りのパターンを紹介しながら、正しい記載方法を学べる内容になっています。

特に参考になるのが、グレーゾーンの事例紹介です。
「この場合は労務費か外注費か」といった微妙なケースについて、CIICの判断基準を知ることができます。
実務では、現場ごとに契約形態が違ったり、同じ職種でも雇用形態が異なったりするので、こうした具体例は本当に役立ちますよ。

参加するメリットと注意点

この勉強会に参加する最大のメリットは、経審申請の精度が上がることです。
労務費の計上ルールを正しく理解すれば、決算時の財務諸表作成がスムーズになります。
また、税理士さんや会計事務所との打ち合わせでも、明確な根拠をもって説明できるようになるんです。

さらに、経審のY点は8つの財務指標で評価されますが、そのうち「売上高経常利益率」や「総資本売上総利益率」は、完成工事原価の構成が影響します。
労務費を正しく計上することで、これらの指標が適切に算出され、結果的にY点の向上につながる可能性もあります。
現場では、労務費の計上方法を見直しただけでY点が0.2ポイント改善した例もあるんですよ。

ただし、注意点もあります。
この勉強会はあくまで「労務費の基準」に焦点を当てたもので、経審全般の解説ではありません。
経審の仕組みそのものを学びたい場合は、別途、経審の基礎講座を受講する方が効率的です。
また、参加には事前申し込みが必要で、定員が設定されていることもあるので、早めにCIICの公式サイトで確認してください。

参加方法と開催スケジュール

勉強会の開催日程は、CIICの公式サイト(https://www.ciic.or.jp/)の「講習会のご案内」ページで確認できます。
通常、年に数回開催されますが、2026年3月18日までの期間中に複数回実施される予定です。
開催地は東京が中心ですが、オンライン参加が可能な回もあるので、地方の建設会社でも受講しやすくなっています。

参加費用については、CIICの会員かどうかで異なることがあります。
詳細は公式サイトの講習会ページで確認するか、CIICに直接問い合わせてみてください。
問い合わせは平日9時から17時まで受け付けています。

申し込みはウェブサイトから行えます。
CIICの「CIIC電子申請(マイページ)」を利用している企業なら、ログイン後に講習会申し込みのメニューから手続きできるはずです。
初めて利用する場合は、まずユーザー登録が必要になります。

勉強会の内容を実務に活かすには

勉強会に参加したら、そのまま終わりにしないことが大切です。
まず、配布される資料を社内で共有しましょう。
経理担当者だけでなく、現場の積算担当や工事部門の責任者にも目を通してもらうと、労務費計上の認識が社内で統一されます。

次に、自社の過去の完成工事原価報告書を見直してみてください。
労務費の計上方法に誤りがないか、勉強会で学んだ基準と照らし合わせるんです。
もし間違いが見つかったら、次回の経審申請時に修正できるよう、税理士さんと相談しておくといいですね。
ただし、過去の決算を遡って修正するのは大変なので、今後の決算から正しい方法で計上する方針を固めることが現実的です。

また、勉強会で得た知識をもとに、社内の経理マニュアルを更新するのもおすすめです。
「労務費計上の判断基準」を文書化しておけば、担当者が変わっても一貫した処理ができます。
実際、経理担当者の引き継ぎがうまくいかず、経審申請で混乱した例を何度も見てきました。
マニュアルがあれば、そうしたリスクを減らせますよ。

こんな疑問も解決できます

Q: 労務費を正しく計上すると、経審の点数は上がりますか?
A: 直接的にP点やZ点が上がるわけではありませんが、Y点の算定基盤となる財務指標が正確になります。
結果として、本来の経営状況を反映した評価を受けられるようになります。
特に、労務費と外注費の区分を適切にすることで、売上総利益率が改善するケースもあるんです。

Q: 勉強会に参加しないと、労務費の基準は理解できませんか?
A: 国土交通省の告示や通達を読めば基準そのものは確認できます。
ただ、条文だけでは判断に迷う場面が多いのが実情です。
勉強会では、CIICの審査担当者が実例をもとに解説してくれるので、実務での疑問を解決しやすいんですよね。
特に、グレーゾーンの事例は勉強会ならではの情報です。

Q: オンライン参加と会場参加、どちらがおすすめですか?
A: 内容はどちらも同じですが、会場参加なら講師に直接質問できる機会があるのがメリットです。
一方、オンライン参加は移動時間がかからず、録画視聴できる場合もあります。
自社の状況に合わせて選んでください。

Q: 経審を受けていない会社でも参加できますか?
A: はい、参加は可能です。
ただし、この勉強会は経審申請を前提とした内容なので、まだ経審を受けていない段階で参加しても、ピンとこない部分があるかもしれません。
まずは経審の基礎を学んでから参加する方が効果的です。

Q: 税理士に任せているので、自社で理解する必要はありませんか?
A: 税理士さんは税務の専門家ですが、経審の細かいルールまで熟知しているとは限りません。
特に「労務費に関する基準」は建設業特有のもので、一般的な会計とは異なる考え方も含まれます。
社内で基準を理解していれば、税理士さんとのやり取りもスムーズになりますよ。

まとめ:経審の精度を上げるなら、基準の理解が第一歩

CIICのユーザー勉強会は、経審申請の実務精度を高めたい建設会社にとって貴重な機会です。
「労務費に関する基準」は、完成工事原価報告書を正確に作るための基礎知識。
これを理解することで、経審申請がスムーズになるだけでなく、自社の経営状況をより正確に把握できるようになります。

勉強会の開催日程は2026年3月18日までの期間に複数回予定されています。
参加を検討している方は、CIICの公式サイト(https://www.ciic.or.jp/)で最新情報を確認してください。
定員がある場合もあるので、早めの申し込みをおすすめします。

経審は毎年受けるものだからこそ、基礎的なルールをしっかり押さえておくことが大切です。
一度理解しておけば、今後の決算や経審申請で迷うことが減りますし、社内での情報共有もしやすくなります。
経理担当者だけでなく、経営者や現場責任者も含めて、労務費の基準を共通認識にしておくといいですね。

この記事は情報提供を目的としており、手続きの代行や法的助言を行うものではありません。
最新の情報は各行政機関の公式サイトでご確認ください。

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